活動BLOG - 干潟保全活動

「ごみ回収活動&アカテガニ産卵観察会」終了

「ごみ回収活動&アカテガニ産卵観察会」終了

7月18日「海の日」に、江奈湾で、漂着・投棄ごみの回収とアカテガニの集団放仔の観察会を行いました。

夜の集団放仔観察との関係で満潮時間帯での活動となったため、いつもよりも狭い範囲のごみ回収でしたが、県道沿いと岩場を中心に、約65kgの海岸ごみを回収しました。

ただ当日は最高気温が30℃を軽く超える酷暑で、日は傾いてもまだまだ暑い!ごみ回収量は通常の半分程度でしたが、疲労度は過去最大級だったかもしれません。参加の皆様、本当にお疲れ様でした。


ごみ回収量のわりには疲労困憊


回収されたごみと沈む夕日


さて、ごみ回収の後はしばしの休憩を挟んで対岸へと移動し、アカテガニの集団放仔の観察です。

この日はまだシーズン初期のためでしょうか、なかなか放仔が始まりませんでしたが、それでも周囲が真っ暗になると、海岸沿いの森の中からアカテガニやベンケイガニなどが次々に現れて海に入り、お腹に抱えた幼生を海に放って行きました。


ベンケイガニの放仔の様子
半身を海水につけて激しくお腹を動かし、幼生を海に放出します。


カニの放仔を観察
周囲は真っ暗でライトの光が頼りです。


ただ放仔観察後に干潟沿いの県道上を見ると、たくさんのカニが自動車に轢かれて潰されています。お腹に卵を抱えたままの母ガニもたくさんいましたから、せっかく苦労して山から海へと降りて来ても、子孫を残すことは叶わなかったのでしょう。

この県道は周辺住民の皆さんに欠くことのできない生活道路ですので、簡単に通行止めもできませんが、生き物の命と地域の人々の生活と、簡単には答えの出せない問題にも気づかされる機会となりました。


アスファルトの上のカニの轢死骸
放仔最盛期には数え切れないほどに増えるそうです。


今年度の放仔観察会は今回のみの予定ですが、アカテガニの産卵自体は8月がピークです。また江奈湾のごみ回収や干潟保全活動は、今後も継続して実施して行きます。干潟の生き物に興味があったり、海岸ごみの実態などにご関心のある方は、ぜひ一度、OWSの江奈湾干潟保全活動にご参加下さい。きっと新しい発見があることと思います。

砂浜委員会委員長・池上喜代壱