プロジェクトの背景


OWS設立のきっかけの一つは、1996年、複数の創立メンバーが北西ハワイ諸島・ミッドウェー環礁を訪れ、海洋プラスチックごみによる海洋生物のさまざまな被害を見分したことです。

その結果、1998年11月、OWSは創立と同時に現地ミッドウェー環礁に現地事務所を設け、海洋ごみと被害の実態について現地および日本において情報発信を開始しました。


ミッドウェー環礁に漂着し陸揚げされた漁具等のプラスチックごみ


コアホアドリの死亡したヒナの胃に残された大量のプラスチック類


環礁の海岸に押し寄せるプラスチックごみとコアホアドリのヒナ


魚網にからまった絶滅危惧種のハワイアンモンクアザラシ(Photo:John Klavitter) 


ミッドウェー環礁を含む北西ハワイ諸島は、東洋のガラパゴスとも称され、希少な野生生物が生息する世界最大の海洋保護区です。一方、沿岸諸国から北太平洋に流出したプラスチックごみは、表層の海流や風によって中緯度海域に集まり、巨大な「ごみ集積ベルト」を形成します。ミッドウェー環礁や北西ハワイ諸島もベルトの中に位置し、そこに棲む多くの希少な野生生物や海洋環境に甚大な被害をもたらしています。



OWSの海洋ごみプロジェクトは、こうした状況を踏まえて創立時に始まり、現在に至るまで継続して取り組んでいるプロジェクトです。