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OWS事務局より
北限域の造礁サンゴ分布調査プロジェクト
 
プロジェクトの概要と流れ
 
OWSでは、造礁サンゴの分布に関する情報を3つの方法で収集し、その情報を元に、特定の潜水調査場所を選定して、潜水調査とその後のモニタリング調査を行っていく予定です。
Step-1
 基礎調査
 

 (1)既存調査資料の収集

サンゴ礁研究者による当地域における過去の造礁サンゴ分布に関する調査資料を収集および聞き取り調査を実施しています。

 

 (2)造礁サンゴ観察情報の収集 (一般ダイバー対象)

一般ダイバーを対象に、OWSが出展するイベント会場等で当地域における造礁サンゴ観察情報を収集しています。

アンケートでの聞き取りと、造礁サンゴを観察した場所について当地域の半島地図にシールでマッピングをお願いしています。

・ダイビングフェスティバル2008で実施済み
・ マリンダイビングフェアで実施済み
・サンゴ礁フェスティバルで実施済み

 

 (3)造礁サンゴ観察情報の収集(プロガイド、インストラクター対象)

調査対象地域に精通した
ダイビング事業者、ダイビング関連漁業者を対象として、当地域における造礁サンゴ観察情報を収集し、必要に応じて聞き取り調査を実施します。

 

調査対象地域のダイビング事業者宛に協力依頼の案内文を送付し、「分布情報投稿フォーム」より詳しい情報を投稿していただきます。
●現在進行中


引き続き情報をお寄せください。 ご協力をお願いいたします。

 
 
Step-2
 潜水調査とモニタリング
 
伊豆半島田子の樹枝状群体(エダミドリイシの仲間)写真:杉森雄幸

基礎調査の結果に基づき、
地元ダイビング事業者の協力が得られる
特定の調査海域を選んでスクーバダイビング
による潜水調査を行います。

潜水調査を行うポイントで、
調査協力者(地元ダイビング事業者等)の
継続的な協力が得られる場所については、
水温計の設置を行い、複数年次の水温計測や
特定サンゴ群集の定点撮影を含む
モニタリング調査を行う予定です。

【第1回目調査】 2008年10月25日(土)〜26日(日)
伊豆半島・安良里にて 実施済み

  >>2008年10月29日 読売新聞(夕刊)に掲載
 >>OWSブログ調査報告記事

【第2回目調査】 2008年11月8日(土)〜9日(日)
伊豆半島(東伊豆)予定

 

◎調査結果の活用について
調査結果は、調査にご協力いただく事業者の皆様に提供するほか、現在国際サンゴ礁年推進委員会のメンバーを中心に推進している「全国みんなでつくるサンゴマップ」に資料提供いたします。また、サンゴ礁生態系保全の普及啓発に広く活用されます。

◎調査情報の取り扱いと今後の方針について
本調査によって得られた情報が悪用され、密漁につながることがないよう、一般公開には、十分な配慮を行います。
また、今後の密漁対策のためにも、モニタリングはかかせない取り組みとなります。現地事業者の皆さんのご協力を切にお願いします。

 
プロジェクトメンバーより

北限域のサンゴの重要性〜OWSサンゴ調査に期待します

山野博哉
(やまのひろや)
国立環境研究所主任研究員
理学博士

サンゴ礁、と聞くと、多くの方は、沖縄などの熱帯や亜熱帯をイメージされるかもしれません。でも実際には、サンゴは、サンゴ礁を作らなくても、日本海側では佐渡島、太平洋側では千葉県まで分布しています。こうした北限域に分布するサンゴは、地球温暖化による水温上昇に対して敏感に反応すると考えられます。実際に、熱帯性のサンゴが本州で見つかったというニュースを耳にする機会が増えました。水温上昇で熱帯のサンゴが白化して死んでしまうと懸念されている今、北限域のサンゴは、地球温暖化の影響を知る上でも、これからのサンゴの存亡を考える上でも、非常に大事な対象となることは間違いありません。それにもかかわらず、北限域のサンゴに関して、何が、どこに、どのくらいいるのか、という点に関して、断片的な情報しかありませんでした。OWSの活動により、関東でのサンゴ分布が明らかになることを期待しています。

 

北限の造礁サンゴに異変はないか?

中井達郎
(なかいたつお)
国士舘大学・立正大学非常勤講師
理学博士

今、地球温暖化が人類にとっての大きな課題となっている。海水温の上昇も懸念され、海にすむ生物の様子に影響を与えつつあると言われる。サンゴ礁をつくる造礁サンゴは熱帯性の生物であるが、白化現象にみられるように海水温の上昇に敏感に反応している。もともと水温があまり高くなく造礁サンゴの生長にとってはぎりぎりの環境である分布北限の様子も地球温暖化によって変化する可能性が高い。北限での生息地の拡大や種類の変化などを調べることは、地球温暖化を監視することにもつながる。

 
 
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